映画「無限の住人」実写、観てきました〜。
原作も読んだし、実写レビューも読んだし、とにかく血が飛び散る残忍なシーンが多いと知っていたのでビビリながらも観に行ってきました。
映画「無人の住人」の感想〜 ただの残忍人斬り映画じゃなかった!
感想としては、原作に忠実なんだけど、でも、原作とは受ける印象が違いましたし、最後ラストの結末も原作とちょっと違いますね。
でも、原作30巻で表現できる内容と、実写で表現できる内容のボリュームも違う、実写だからこそできる良さもあったから、映画「無限の住人」はこれはこれで良かったのかもしれないというのが感想です。
「無限の住人」は原作でもそうだけど、現実離れした時代設定。でも、そこには原作同様に命の重さや生きる意味、善と悪とは?が描かれた作品でした。
映画は原作に忠実で不死身の体を持つ万次を演じる木村拓也さんの演技は、万治の死ねない苦しみや痛み、哀しみがリアルに伝わってきました。映画だからこそ感じることのできる臨場感が伝わって、良かったなぁ〜と思いました。
映画の大きなテーマになっていたのは、自分が貫きたいもの、守りたいもの、正義とは?だったのかなと思います。
守りたいという万治(木村拓哉)が凛(杉咲花)を想う気持ちだったり、万治がこれ以上傷ついて欲しくないという凛の想いだったり、敵役となる天津(福士蒼汰)も亡き祖父の無念を晴らすために逸力流を広めるために道場破りをしていたり。
原作通り、理由なしに人を殺してるのではなく、自分の守るべき者のため、貫きたい信念を正義と信じて戦う姿はやっぱりカッコいいですね。
現代では考えられない価値観がそこにはあって、武器も闘い方もファンタジー入ってるんだけど、やっぱり芯の部分でブレない登場人物たちの生き様がカッコよく描かれていた作品かなと思います。
映画「無人の住人」 あらすじとネタバレ
映画のストーリーは、白黒の映像から始まります
万治はある旗本の腰物同心だったけれど、その旗本の不正を知り、許すことができず、その旗本と同心たち6名を斬ってしまいます。
でも、その斬った一人が万次の妹 町(まち)の夫だったのです。実の兄に目の前で夫を殺されてしまった町は気が触れてしまいます。
万次も侍なら潔く腹でも斬って死にたいところだが、、、と気の触れた町を一人残してはいけないと、町を連れて逃げる旅が始まります。

しかし、お尋ね者となっていた万次ゆえ、賞金目当てに司戸菱安(金子賢)率いる浪人集団に町がさらわれてしまうのです。人質となった町を助けるため万治は言われる通り武器を捨てるのでした。でも、その思いも虚しく、町は司戸によって切り捨てられ殺されてしまいました。
万治は町を失った哀しみ、生きる意味を失い、怒りに任せて浪人集団を斬り捨てていきます。町の亡き骸がある場所までいきつくまでに、万治は浪人たちとの闘いで左手を失うも、なおも進むことをあきらめません。 浪人集団の頭 司戸を倒したものの万次も最期を悟ります。

そこへ、八百比丘尼という老婆が現れ、倒れる万次の体に血仙蟲(けっせんちゅう)と呼ばれる蟲を入れます。すると、万治の腕はつながり、不死の体を持つ男として命を吹き返しました。
時は50年後、凛の父親の道場シーンへ(ここからカラー映像)

凛(杉咲花)は女の子でありながも無天一流の門下生と共に剣術磨き、優しい両親に見守られているという穏やかなシーンから始まります。
その夜、3人で食事をしていると物音が、、、。行ってみるとそこには福士蒼汰演じる天津影久(あのつかげひさ)を率いる「逸刀流」の剣士たちの姿。
「逸刀流」統一のために道場破りを繰り返してきた天津が凛の父に仲間に加わることを提案するのですが、凛の父はその意志のないことを伝えます。
天津と凛の父親の勝負となり、父親はりんの目の前で天津により斬り殺されます。
その後、「娘には手を出すな」という天津の言葉で凛は助かりましたが、母親はその場で襲われ連れされてしまい行方知れずいなってしまします。
凛は亡き父の墓の前で、剣技を磨き、両親の「仇討ち」すると固く心に誓うのです。
そこになぜか居合わせた八百比丘尼が凛の仇討ちの話を知り、「この江戸のどこかに不死の体を持つ男がいる、その男を探すよう」言ったのでした。
万治と凛の出会い

八百比丘尼の言葉で凛は万治を探す旅にでます。そして、河原で薪割りをする万治を発見するのです。
万次は凛をみて、「町?」と驚きます。 凛は万治の前に正座し、両親の仇討ちを手伝ってくれるように頼みます。しかし、万治はそう簡単には引き受けられないと、凛にその覚悟を見せろといいます。凛は無言で立ち上がり、着ていた着物を脱ごうとすると、「冗談だ」と万治に止められます。
万治は「人間相手に剣でも練習するか」といい、言葉にはせずも凛の仇討ちを受け入れ、用心棒となっていくのでした。
父親の仇討ちが始まる 〜 宿敵 「逸力流」 黒衣鯖人を待ち伏せ

凛は両親を殺されてから2年に渡って、父を殺した時に居合わせた北村一輝演じる黒衣鯖人(くろいさばと)という人物から恋文をもらっていたのです。黒衣鯖人は父親を殺され、母親が襲われて怯える凛に恋していたのだというのです。
黒衣鯖人は、母親の行方が気になっていた凛に、母親のものと思われる髪の束を投げて見せ、そして、自らの左肩の布をめくり、はく製となった凛の母親の顔を見せるのでした。
凛もこの究極の愛の形にしようと黒衣鯖人が襲いかかろうとした時、万治が現れ、黒衣鯖人と対決となります。
万治は黒衣鯖人の強さに胸を刺されます。しかし、血仙蟲(けっせんちゅう)により驚異的に回復できる万次は黒衣の不意をつき勝利します。
万治は母親がなくなった事実を知った凛に「自分の背中でよければ貸す」といい、凛は万治の背中で泣き崩れるのでした。
父の形見の刀を持つ 逸力流 凶戴斗と出会い、そして対決

凛が天津を道中、寄った研師のところで、父の形見である刀を見つけます。
すると、そこにその持ち主である逸力流の凶戴斗が現れます。凛は見つからないよう服で顔を隠し、そのことを帰って万治に伝えます。
その夜、万次と凶戴斗の対決となります。
万次はそこでも痛手を追いますが、血仙蟲(けっせんちゅう)のおかけで凶戴斗にも勝利。
しかし、凶戴斗に万治が不死であることが知れてしまい、それが天津に伝わります。
逸力流 閑馬永空との出会い、そして対決

凛は、仇討ちの相手 天津が逸刀流統一のため、道場破りをして頭首をつぶしているというとこに目をつけ有名な道場に行けば、天津に会えると考え旅を続けます。
凛と万次は茶屋で一息つこうとするも手持ちが少ない凛は両替に。万治が席につくとそこに、僧侶の格好をした市川海老蔵演じる閑馬永空(しずま えいくう)が万治に話しかけてきます。
凛と二人で旅をしていることを言い当てたその怪しさに、何者?と思う万治。 そして、その男は逸刀流の者だと名乗り、一緒に天津を倒さないかとの話を持ちかけてきます。
万治はそのつもりはないと断るも、「お主とはもっとわかりあえると思っていた、、、」と意味ありげなことをいう閑馬。なんと閑馬も万次同様、体に血仙蟲を持つ不死の体で200年の時を過ごしていたというのです。
両者の思いが重ならないことから、茶屋で万次と閑馬永空は戦うことになります。しかし、閑馬永空によって細工されていた刀によって万治の血仙蟲の動きが弱まり、斬られた傷がなかなか治らず苦しむ万次。
その間、わらわれてしまった凛を追って、万治は閑馬と再び戦うことに。しかし、閑馬は「血仙殺」という血仙蟲の効力を無くす毒薬を使い、また万治を窮地に追い込んでいきます。
しかし、最後の最後で閑馬永空は「生きるのに疲れた」と万治の剣に自ら斬られていくのでした。
そして、閑馬は自分もこれで死ねる、、、と、200年の人生に幕を閉じるのです。
天津が万治に送り込んだ最強 剣士との闘い、そして対決
黒衣鯖人、凶戴斗に続き、閑馬永空らの逸刀流の剣士たちが次々とやられ

天津は亡き祖父の仇討ちのため、凛の父親を殺したと話すも凛は納得いくわけもなく、天津に刃物を投げ戦おうとするも、天津にかわされます。天津は凛の無天一流に反した闘いをみて、凛を生かし立ち去ります。
続く